製品案内

チューリップウッド

■分布/産地
米国東部に広く分布。全規格サイズの厚みで製材されており、製材品も単板も非常に入手しやすい。米国では早く成長する樹種のひとつで、大きな径級の原木があるため極めて幅広の長尺材を挽くことができ、しかも節は比較的少ない。広葉樹の森林蓄積量の9%を占めることから、輸出市場にも安定供給が約束される樹種。

■主な特徴
辺材は乳白色で、筋が入っている場合がある。心材は薄黄褐色から深い緑色まで様々。心材に入っている緑色は紫外線にさらされると濃くなり、褐色に変わりやすい。木肌は中から密で木目は通っている。辺材の大きさや物理特性は産地により異なる。数々の優れた特性があり、広範囲にわたって重要な用途に使える。なお、チューリップウッドはポプラ(Populus)種ではない。

■物理/力学特性
密度は中で、曲げ、衝撃、圧縮、剛性、圧縮強度は低、スチーム曲げは中。重量比の強度は非常に高く、積層材の梁や構造材として理想的。

■加工特性
多目的に使え、機械、プレーナー、旋盤加工、接着、くりぬき加工が容易。乾燥しやすく劣化も最小限で、寸法安定性が非常に高い。釘を使用しても割れることはほとんどなく、ペンキ、エナメル、ステインに非常に良くなじみ、かつ長持ちする。

■耐久性
耐朽性はない。防腐処理は心材はややしづらいが辺材には浸透する。防腐処理に理想的な材となり得る吸収特性を有し、ヨーロッパにおける最近の研究では新旧両タイプの防腐処理に適すことが確認された。詳細はwww.americanhardwood.orgを参照されたい。


■主な用途
建築、家具、フローリング、内装造作材、キッチンキャビネット、ドア、パネル材、モールディング、幅はぎ集成パネル、合板(米国内)、ターニング類、彫刻。

■備考
入手しやすく、費用対効果が高く用途も広い。世界中に輸出され、多くの建築家やデザイナーが多彩な色調の活用に取り組んでいる。瘤杢や渦杢がよく見られ、欠点とはされない。濃い紫色のミネラルはFASグレードでは制限されているがコモン材では制限されていない。コモン材は通常ステインもしくは塗装仕上げとなっているため、材面加工後に灰色が入っても許されている。最近は規格サイズの材幅に製材された材が入手しやすくなっている。
チューリップウッドは米国内ではイエローポプラ、あるいはチューリップポプラとして知られていることに注意が必要である。
お問い合わせ
仕様比較
比重 (含水率12%) 0.42
平均重量 (含水率12%) 449 Kg/m3
材積平均収縮率 (未乾燥状態から含水率6%まで) 9.8%
破壊係数 69.640 MPa
弾性係数 10,894 MPa
圧縮強度 (木目方向) 38.198 MPa
硬度 2402 N
一覧へ戻る