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ソフトメープル

■分布/産地
米国東部全域に広く分布するが、パシフィックコーストメープルまたはビッグリーフメープル(Acermacrophyllum)と呼ばれる種は北部太平洋岸地域に限定。輸出市場で需要が伸びているため、入手しやすくなっている。

■主な特徴
ほとんどの点でハードメープルに非常に似ているが、植生が広範囲に及ぶことから、地域による色の差も大きい。通常、辺材は灰白色だが、色の濃いふけが入ることがある。心材は淡赤褐色から濃赤褐色。木目は一般的に通っており、通常は色分けせずに販売されている。

■物理/力学特性
硬度はハードメープルに比べて約25%低く、曲げ強度、破壊強度は中程度。剛性と衝撃強度は低い。スチーム曲げに適する。

■加工特性
機械加工しやすく、ステイン、つや出し加工で美しく仕上がる。接着、ネジ、釘にも向く。ゆっくり乾燥し、劣化は最小限で安定性は良好。くるいはほとんどない。

■耐久性
耐朽性なし。防腐処理は心材はやや難しいが、辺材には浸透する。

■主な用途
家具、パネル材、内装造作材、キッチンキャビネット、モールディング、ドア、楽器、ターニング類。ハードメープルの代替材としての利用やチェリーなど他樹種に似せてステイン加工することが多い。その物理特性および加工特性から、ビーチの代用も可能。

■備考
イースタンメープル:通常は米国北部のレッドメープル、中西部および南部全域に亘るシルバーメープルを指す。外観にかなりばらつきがあるため、サプライヤとの相談が不可欠。レッドメープルはハードメープルに似て、色のばらつきも比較的少ないが、シルバーメープルの色は様々で、木肌はやや柔らかな場合がある。いずれの樹種も多くの虫穴がある材をWHND (Worm Holes No Defect)と呼び、自然の特徴を表わしている材として販売されている。

パシフィックコーストメープル/ビッグリーフメープル:北部太平洋岸地域の樹種はレッドアルダーの格付に準拠する。主な等級はセレクト&ベター、No.1コモンとフレーム。人工乾燥、プレーナー加工のうえ自然の葉節も含めて良好な方の材面で格付する(葉節は欠点とは見なされない)。ニーズに最も適した等級を入手するにはサプライヤに相談されたい。
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仕様比較
Acer rubrum (レッドメープル) Acer macrophyllum (パシフィックコースト/ ビッグリーフメープル)
比重 (含水率12%) 0.49 0.44
平均重量 (含水率12%) 801 Kg/m3 753 Kg/m3
材積平均収縮率 (未乾燥状態から含水率6%まで) 10.5% 9.3%
破壊係数 92.393 MPa 73.777 MPa
弾性係数 11,308 MPa 9,998 MPa
圧縮強度 (木目方向) 45.093 MPa 41.025 MPa
硬度 4225 N 3780 N
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